栽培方法はインターネットで調べた。栽培開始までの情報はそれなりに存在しており、一般的な方法は市販のパイナップルから葉の部分(クラウンと呼ばれる)を切り出し、それを土耕や水耕することで根が生えてくるようだった。初めて栽培するにあたり、根が生える様子も確認したかったので水耕を選択することにする。
スーパーにてパイナップルを購入した。 包丁を用いて果肉と下部の葉を除去した。 水気をふき取り、室内暗所にて10時間ほどおいて切断面を乾燥させた。
グラスに水を注ぎ、その上からパイナップルを設置した。水量はパイナップルの切断面まで浸る程度にした。
日中は窓から直接日光が当たる場所に設置した。
撮影時以外はグラスを紙で包み、パイナップル浸水部分には光が当たらないようにした。
明らかに葉の茶色部分が増加した。原因を夏場の高温によるストレスと推察した。対策として直射日光をカーテンにより遮光し、27℃~30℃設定の空調を用いて室温の蒸し風呂化を防止することにした。
また培養液であるグラス中の水道水は毎日交換することにした。
依然として茶色変色は進行している。発根促進を期待して培養液を常時エアレーションすることにした。
※某サイトによると発根まで2か月前後要するらしい。(本当だろうか?)
下部の葉と茶色変色を切除した。葉量を減らし、蒸散量を減少させることで枯れ抑制を期待する。
枯れはじわじわと進行している。発根は観察できず、吸水していないと推察する。現状は栽培ではなく切り花を置いているようなものだ。
現状から回復するとは想像しづらいが、引き続き水替えと観察を継続し、完全な枯死にどの程度の日数を要するか確認したいと思う。
枯れが進行している。某サイトにてパイナップル栽培に推奨されていたため、これまで行っていなかった葉水を与えることにする。
下の画像では噴霧しているが、実際には植物を取り出し上下左右に水道水を掛け流して行った。
この葉水散布は明日以降の朝夜1日2回行うことにする。
画像では判別できないがエアーポンプの出力を上げた。
下の画像は株の根元を映したもの。当初わずかに残していた果肉部分は崩壊し、指でこするとボロボロとはがれた。
しかし果肉中にある繊維質は形を残しており、タワシの様な末端になった。
葉水散布を開始して5日目。なんとなく枯れ進行が抑えられている気がする。
また、今後の状況比較のため、植物上空から写真を撮影した。
横から見ると枯れが進行しているようだが、上から見ると20日目時点と大差がないよう見える。
栽培時当初から残していた果肉の芯部分1.5cmほどを切除した。インスタグラムに投稿されていた先駆者たちの栽培写真では、このように切除されていることが見受けられたので参考にした。
さらに、葉の褐変した箇所も切除した。なんとなく生き生きと見える。
脇芽が生えていた。見つけたときは本当に驚いた。
栽培を始めて14日目にして、「これは枯死するな」と思った。それから1か月を経過しようがその思いは変わらず、遠からず枯れはてるものだと考えていた。そんな死に水をとるような気持ちで毎日水やりと観察を続けてきたのだ。
予想としては、元からあった葉は今後成長を止め、この新しい脇芽だけが成長するだろう。
それにしても植物の生命力を改めて感じる現象だった。
脇芽は順調に大きくなっている。一方で発根は未だに確認できない。脇芽が成長しているのだから吸水はしていると思う。しかし感覚的には根を見るまでは安心することができない。
根がついに生えてきた☻興奮のあまりカメラもぶれている(笑)
この日は栽培58日。3日目の記録にて「2か月程度発根するらしい」と記載した。おお、本当だ。先行研究を信用することはやはり大切なのだと実感した。
脇芽は順調に大きくなっている。横から見ても存在感を増している。
成長量増加に伴い養分需要の増加が生じていると推察した。ハイポネックス液を希釈したものを培地とした。
最終編集2023年11月4日