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ジニトロサリチル酸を用いたグルコース(還元糖)の定量

還元糖の1種であるグルコース量をジニトロサリチル酸を用いて呈色・定量する

また、グルコースを定量することでセルラーゼ活性測定に活用できる

DNS溶液

[試薬]

  • 水酸化ナトリウム
  • ジニトロサリチル酸(DNS)
  • 酒石酸ナトリウムカリウム(ロッシェル塩)
  • フェノール
  • 炭酸ナトリウム

[調整]

1. 10% NaOH溶液 35 mL作成する

2. 10% NaOH溶液(1)を希釈して4.5% NaOH溶液 45 mL作成する

3. 1%(W/V)DNS溶液 132 mL作成する(*DNS:1.32 g+水:132 mL)

4. 2と3の溶液 全量混合

5. ロッシェル塩 38.25 gを(4)に加えて溶かす

DNS1正常:紅茶みたいな色になる
DNSsippai失敗:NaOHを入れていないと不透明なバナナ黄色になる

6. フェノール 1.5 gを10% NaOH溶液(1)3.3 mLに溶かす

7. 6の溶液に水を加えて15 mLにメスアップ

8. 炭酸ナトリウム 1.035 gを7の溶液 10.35 mLに溶かす(無色透明)

9. 5と8の溶液を全量混合 終

DNS1+2変わらず紅茶色

[検証]

試験管5本に作成したDNS溶液800 µLを移した。それぞれのDNS溶液に1mg/mlグルコース0、50、100、150、200 µLと水200、150、100、50、0 µL加えた。(total 1 mL)

湯を沸かし、試験管に蓋をして溶液を5分間煮沸して反応させた。(黄色-->黒褐色)

DNS加熱前加熱前 DNS加熱後加熱後

「DNSのグルコースに伴う変色:各画像左からグルコース溶液0、50、100、150、200µL含む」

反応後、試験管ごと溶液を冷却して水を1 mLを加えて混和した。(total 2 mL)

反応液の吸光度ABS[540nm]を測定した。(結果データは下のグラフとして示す。)

>結果:反応液のグルコース濃度が0.25µg/mL高まるにつれて吸光度の値はおよそ[0.28]上昇した。この結果から800µLのDNS溶液は0~1㎎のグルコースを比例的に呈色可能であり検量線を作成できた。

>>検量線:Y = 1.4396x

DNS1+2

最終編集2020年11月19日
初回編集2020年10月5日